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【世界を読む】8月末に宗教界の日中韓サミット、激変する半島情勢で決められることはあるか

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8月末に宗教界の日中韓サミット、激変する半島情勢で決められることはあるか

天理大おやさと研究所の金子昭教授。宗教界の日中韓サミットとして、各国の宗教者・宗教学者らが対話する「韓国宗教平和国際事業団(IPCR)国際セミナー」で日本側の代表者を務める一人だ。これまでの会合では歴史認識やイデオロギーの違いが鮮明になってきたが、今年は米朝首脳会談後の激変した朝鮮半島情勢の中で開催される。「宗教者といえども、異なる国と対話をするには、中韓のようなしたたかさを身につけねばならない」と話す(小野木康雄撮影) 天理大おやさと研究所の金子昭教授。宗教界の日中韓サミットとして、各国の宗教者・宗教学者らが対話する「韓国宗教平和国際事業団(IPCR)国際セミナー」で日本側の代表者を務める一人だ。これまでの会合では歴史認識やイデオロギーの違いが鮮明になってきたが、今年は米朝首脳会談後の激変した朝鮮半島情勢の中で開催される。「宗教者といえども、異なる国と対話をするには、中韓のようなしたたかさを身につけねばならない」と話す(小野木康雄撮影)

 宗教界の日中韓サミットとして3カ国の宗教者・宗教学者らが対話する「韓国宗教平和国際事業団(IPCR)国際セミナー2018」が8月27~29日、韓国・ソウルで行われる。欧州連合(EU)のような共同体を東北アジアに作ることを目指し、2010年に韓国主導で始まった会議だが、今年は史上初の米朝首脳会談の後とあって、朝鮮半島情勢が激変した中での開催となる。これまでの会合では歴史認識やイデオロギーの違いが鮮明になっており、日本側メンバーからは、セミナーの在り方を問い直す時期に来ているとの指摘もある。

「歴史認識」を前提に議論

 IPCR国際セミナーに参加するのは“宗教界の国連”と称される国際NGO、世界宗教者平和会議(WCRP)で活動している日本、中国、韓国の宗教者・宗教学者ら。各国5人の正式代表が、それぞれの国によるセッションを通じて議論する。

 根底には、EUのような共同体を構築するために、宗教がどのような役割を果たせるか-という視点がある。ただ、その前提になっている“裏テーマ”が「歴史認識」だ。

 過去の議論は、アーユスの森新書(佼成出版社)から出版されたWCRP日本委員会の編著による年次報告書に詳しい。それによると、初回2010年の最初に行われたセッションのテーマは「過去の葛藤はいかに克服すべきか」だった。

 故・真田芳憲(よしあき)中央大名誉教授(比較法学・イスラム法)は、初回の年次報告書『東アジア平和共同体の構築と国際社会の役割-「IPCR国際セミナーからの提言」』の前書きでこう記している。

 「私たちは、過去の歴史において友好と紛争、平和と戦争の中で生き抜いてきた祖先に学び、歴史の負の遺産を清算し、偏狭なナショナリズムを乗り越え、宗教的な寛容の心で平和で創造的調和を共有する東アジア共同体の構築に向かって共働していかねばならない」

竹島の不法占拠を正当化

 同書によると、韓国代表はこのとき、日本側を相次いで非難した。それは、共同体構築という未来志向のテーマがかすむほど激しい内容を含んでいた。

 キリスト教の宗教指導者は「日本帝国主義の植民地支配は未精算」と主張。「日本の政治家による再三再四の靖国神社参拝などで、敵対的関係が引き起こされている」と批判した。

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