PR

産経WEST 産経WEST

【関西の議論】退去か継続か 京大・吉田寮の「百年戦争」、最終局面へ

Messenger

 吉田寮は相部屋が基本になっている。「ちょっと不便さもあるけれど、ここの良さは住んでみないと実感できない」。理学部4年の喜友名(きゆな)正樹さん(21)は語る。

 吉田寮の魅力の一つは、寮費400円を含め毎月2500円という生活費の安さ。現在、旧棟と平成27年築の新棟で構成され、計約240人が暮らす。

突然の退去通告に反発

 吉田寮は存続をめぐって大きな危機に直面している。

 京大側は昨年末、新棟を含む全寮生に今年9月末までに退去することを求める「基本方針」を策定し、寮生側に通告した。旧棟の老朽化に伴う安全確保のための措置としている。寮生側は補修などによる維持を主張しているが、今後旧棟をどうするのかは決まっていない。

階段は大正当時の様子が伝わる=京都市左京区
階段は大正当時の様子が伝わる=京都市左京区

 かつて老朽化を巡る話し合いは、団体交渉(団交)形式で行われてきた。しかし、27年に就任した担当副学長は、代表者同士で話し合う方法などを提案。学生側によると、京大側はこれまでの交渉内容を反故(ほご)にしたといい、寮生らは反発。そんな中での基本方針策定に、寮生側は「一方的な通告だ」と対立を深めた。

 その後、寮生側は代表者同士で話し合う方法をおおむね受け入れることとし、今月に入り約3年ぶりに交渉が再開した。しかし、寮生の間には依然、不信感がくすぶる。新棟の寮生も退去を求められているうえ、旧棟をどうするのか具体的に決まっていないためだ。文学部4年の松本拓海さん(23)は「今回も『意見として聞いておく』と述べるだけで、大学側からは対話に応じる姿勢が感じられない。このまま取り壊しの可能性があるのではと疑っている」と憤る。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ