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【世界を読む】英語に席巻される大学 オランダで「言語自殺」論争 日本語の未来は

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【世界を読む】
英語に席巻される大学 オランダで「言語自殺」論争 日本語の未来は

オランダの大学で英語による講義が急増し、自国語軽視との批判が高まっている。写真はアムステルダム中心部(ロイター) オランダの大学で英語による講義が急増し、自国語軽視との批判が高まっている。写真はアムステルダム中心部(ロイター)

 「英語の広範な使用でオランダ語が亡びるなどと恐れる必要はない。イスラエルの大学では英語で教育が行われてきたが、ヘブライ語が消滅するなどと誰も言わない」

「日本語が亡びるとき」

 オランダの言語論争は、日本にとっても全くの他人事とはいえない。理系を中心に論文発表は英語使用が標準化しつつあり、英語だけで学位取得できる修士課程を持つことは一流大学の必須要件ともいえる。

 慶応大は経済学部など学部レベルでも英語だけで学位を取得できるコースがあり、全学的には語学以外に800以上の英語による講義を設けている。

 2008年に話題となった「日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で」で作者の水村美苗氏はインターネットで英語の地位は不動のものになったと指摘し、学問などで使える書き言葉としての日本語の未来に悲観的な展望を示した。

 明治の知識人が西洋の学術用語を大量に日本語に置き換えたため、日本人は自国語での学問が可能になった。英語による論文執筆や授業はこうした作業を不要とし、日本語を日常会話の言葉におとしめかねないというのが水村氏の主張だ。

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