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【世界を読む】英語に席巻される大学 オランダで「言語自殺」論争 日本語の未来は

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【世界を読む】
英語に席巻される大学 オランダで「言語自殺」論争 日本語の未来は

オランダの大学で英語による講義が急増し、自国語軽視との批判が高まっている。写真はアムステルダム中心部(ロイター) オランダの大学で英語による講義が急増し、自国語軽視との批判が高まっている。写真はアムステルダム中心部(ロイター)

  アムステルダム大の創立386年式典で1月、カレン・マークス教授は「学生の80%がドイツ人や中国人という教室を想像してほしい。それは私たちが思い描く未来ではない」と述べ、過度な国際化に警鐘を鳴らした(ティルブルフ大独立ニュースサイト)。アムステルダム大の留学生は過去10年で4倍となり、全体では15%だが初年度生では25%になるという。同国の教育団体によると、オランダ全体の留学生は約12万人で学生の12%を占め、ドイツがトップで次いで中国からの留学生が多い。

 アムステルダム大の哲学教授、アド・フェルブルッヘ氏はAFPに「大学は留学生獲得競争に生き残るため英語での授業提供を強いられている。オランダ語は徐々にキャンパスから消えつつある」と指摘した。

失われる繊細さやユーモア

 フェルブルッヘ氏が率いる同国最大の教職員組合BONはこうした状況を変えるため法廷闘争に踏み出した。国際ビジネスなど英語に直結する科目以外はオランダ語を使うとの法律に違反しているとして、心理学の修士課程を英語でのみ提供している2大学は違法だとして訴えた。

 フェルブルッヘ氏は裁判の行方はわからないとしつつも「少なくとも議論を引き起こすことはできる」と言う。同氏は「わたしたちは言語の自殺を見ているのだ」と危機感を訴えた。

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