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【浪速風】「命が危険」な猛暑、「陰翳礼讃」に学びたい(7月19日)

猛暑で、ミナミの戎橋の温度計も気温38度に=19日午後、大阪市中央区(前川純一郎撮影)
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 ちょっと前だが、通勤電車で車内アナウンスが流れた。一部の車両の冷房が故障しているというおわびだった。窓を開けて走行するが、暑さに耐えられない場合は別の車両に移動してほしいと呼びかける。が、満員で身動きできない。駅を発車する度のアナウンスが耳について、余計に不快に感じた。

 ▼音ばかりではない。街に氾濫するどぎつい赤や黄の看板などは暖色だから、目にするだけで暑さを増幅する。室内の過剰な照明や、きらめくネオンもそうだ。対して、自然の緑や木陰の薄暗さは涼しさを感じさせてくれる。谷崎潤一郎は「陰翳礼讃」でこう書いた。

 ▼「元来室内の燈(とも)し火(び)は、冬は幾らか明るくし、夏は幾らか暗くすべきである。その方が冷涼の気を催す(略)しかるに余計に電燈をつけ、それで暑いからといって煽風器を廻すのは、考えただけでも煩わしい」。命の危険さえある猛暑が続く。冷房のフル運転で電力需給の逼迫(ひっぱく)が懸念される。工夫が必要だ。

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