産経WEST

【今週の注目記事】碁盤の目・平安京に長年残された意外な「手つかずの土地」とは

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【今週の注目記事】
碁盤の目・平安京に長年残された意外な「手つかずの土地」とは

 ホテル建設が進む京都市都心。開発に伴う発掘調査も増え、平安京の歴史が鮮明になってきた。その一つが、平安京の中心部から離れた現在のJR京都駅周辺の遺構。かつては近くを鴨川が流れる湿地帯で、たびたび氾濫を起こすなど使い勝手が悪く、平城京(奈良市)から遷都され数百年を経てようやく道路が敷設されたことが最近、確認された。平安京といえば碁盤の目に整備された都市空間を想像しがちだが、京の意外な一面を紹介する。(園田和洋)

平安京南東隅の地図 平安京南東隅の地図

貴族の避暑地

 JR京都駅の南に面したホテル建設予定地(京都市南区)は平安京の左京九条三坊八町=地図の(1)=で、京の南東隅にあたる、いわば当時の僻地(へきち)だった。そんな場所で昨年、京都市埋蔵文化財研究所が発掘調査をしたところ、礎石を伴う立派な建物跡が出土した。

 大きさは南北5間=けん(「間」は柱と柱の間、11・0メートル)、東西5間(12・4メートル)で、1間ごとにくまなく柱が立てられた総柱形式とみられる。一緒に出た土器などから、鎌倉時代初期の13世紀初頭に建てられたとみられる。

 同研究所の南孝雄・調査課長は「当時の日記などに書かれているように、平安時代後期からこの周辺で、貴族によって頻繁に建てられるようになった仏堂の可能性が高い」と説明する。

 ところが、仏堂が建てられる以前に本格的な施設が建てられた形跡はない。「この地は鴨川がたびたび氾濫し、自然流路も入り組んだ湿地帯。使い勝手も悪く、大規模な開発行為は行われなかったのでは」と南課長。その一方で、この辺りは数は少ないものの高級陶磁器片が出土する例もあり、高級貴族らがこの地に何らかの拠点を持っていたことが確認されている。

続きを読む

このニュースの写真

  • 碁盤の目・平安京に長年残された意外な「手つかずの土地」とは
  • 碁盤の目・平安京に長年残された意外な「手つかずの土地」とは
  • 碁盤の目・平安京に長年残された意外な「手つかずの土地」とは
  • 碁盤の目・平安京に長年残された意外な「手つかずの土地」とは

関連ニュース

「産経WEST」のランキング