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【午後のつぶやき 大崎善生】大金が飛び交う日

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【午後のつぶやき 大崎善生】
大金が飛び交う日

 年に一度、「3千万円」が「3千円」に聞こえる日がくる。サラブレッドの祭典、セレクトセールである。日本最大のサラブレッドのセリ市だ。競馬専門チャンネルで生中継され、つい見入ってしまう。ディープインパクト産駒が相変わらず人気で、セリが8千万円スタートということも。いきなり「1億円」、などと声が飛び、見ているこちらの心臓が止まりそうになる。1億円の大台を超えると、一声が5百万、1千万円刻みになる。1億5千万、6千万、7千万と次々と上がる迫力は見ていて壮観である。1秒でサラリーマンの年収以上の金額が飛んでいくのだ。過去に6億円を超えた馬が出たときには本当に驚いた。

 ディープの子が高値なのは致し方ない。何しろ種付け料が4千万円だ。母馬の血統的価値もあるから、少なくとも倍以上の金額になるのは妥当といえば妥当なところ。ディープの種付け料は、現在公表されている馬ではぶっちぎりの世界一。競馬の本場・ヨーロッパでも活躍し、今や世界中から注目される大種牡馬なのである。

 私もセレクトセールに競売人として一度だけ参加したことがある。私が加入する共同馬主クラブの社長のお誘いだった。北の大地の広大で美しい牧場の中、体育館のような建物でセリは行われる。会場を取り囲む青々とした芝生には、何十ものパラソルが立ち並び、その下で自由に食事ができる。高級シャンパンに、ワイン、ローストビーフやタラバガニの炭火焼き。キャビアにフォアグラとなんでもござれ。美しいコンパニオンが次々と運んでくれる。

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