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【西日本豪雨】企業の事業継続計画、洪水被害は想定外の多さ…水害への備えの必要性浮かぶ

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【西日本豪雨】
企業の事業継続計画、洪水被害は想定外の多さ…水害への備えの必要性浮かぶ

水に漬かった岡山県倉敷市真備町地区。手前は決壊した堤防=8日 水に漬かった岡山県倉敷市真備町地区。手前は決壊した堤防=8日

 西日本豪雨で近畿から九州まで大雨特別警報が発令されてから1週間。経済への影響は収束していない。阪神大震災や東日本大震災の経験を踏まえ、緊急時に備えた「事業継続計画(BCP)」を強化してきた多くの企業にとっても、今回のような大規模水害は想定外の事態だった。異常気象による企業活動への被害の食い止めが、課題として浮かび上がっている。

 「まさか岡山工場でこんな水害被害が起きるとは」

 パナソニックの関係者はこう吐露する。今月7日、岡山市にある、業務用のビデオカメラなどを生産する工場近くの川が氾濫し、床下に浸水した。一時、付近は交通規制が敷かれ、従業員も近づけない状態に。週明け9日に改めて点検したところ、電気系統の故障が見つかり、16日までの休業を決めた。

 同社は地震や津波などに加え、洪水を想定したBCPもあり、発生時は「建屋への浸水を防ぐため止水板を設置すること」などと定めている。

 しかし、水害被害が予想される地域の事業所を対象にしており、岡山工場は対象外で止水板の設置もなかった。関係者は「想定外だった」と漏らし、盲点をつかれた格好だ。

 BCPで、水害を具体的に想定していた企業は多くはない。

 広島県尾道市の向島工場と因島工場の稼働を休止している日立造船は9日、地震などの災害時に準じ、BCPに沿って、従業員の安否確認を行った。しかし、水害対策は想定しておらず「内容を更新していく必要がある」(同社広報)との考えを示した。一時、4工場が操業休止したダイハツ工業も平成7年の阪神大震災をきっかけに策定したBCPを持つが、水害に特化した項目はなく、「今後の課題」という。

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