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【関西の力】飛鳥時代創業・金剛組(3)「つぶすのは大阪の恥や」倒産の危機、なにわ節の支援で再生

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【関西の力】
飛鳥時代創業・金剛組(3)「つぶすのは大阪の恥や」倒産の危機、なにわ節の支援で再生

金剛組の経営再建について語る当時高松建設副社長だった金剛組の小川完二会長=大阪市淀川区の高松建設大阪本店(南雲都撮影) 金剛組の経営再建について語る当時高松建設副社長だった金剛組の小川完二会長=大阪市淀川区の高松建設大阪本店(南雲都撮影)

 小川社長から見た金剛組は問題が山積していた。経営方針や営業戦略を議論する取締役会はほとんど開かれていなかったし、「よい素材で、よいモノを作る」ことを重視するあまり、利益は後回しにされていた。

 小川社長は、社寺建築以外の受注を禁止する「本業回帰」を打ち出すとともに、資材の仕入れの見直しや工期順守によるコスト管理を徹底。社員には業績や受注状況などの情報をオープンにし、意見交換の場も設けた。

「『普通の会社』にすることが最大の使命」説き続ける

 「社寺建築は神聖な仕事。もうけるなんて言わないでくれ」「利益主義に走ることは、お客さまを裏切ることになる」。社内で反発の声が上がった。一方で経営状況を初めて知り「なんで、こんなにもうかっていないんだ」と驚き、怒る社員もいたという。

 疑心暗鬼に揺れる社内。社員との意見交換会は年数回のペースで開催し、小川社長は「何百年も社寺をお守りするためには、長期にわたって経営を安定させないといけない」と説き続けた。「心臓である伝統に傷をつけない」ための改革への理解は、徐々に深まっていった。小川氏が会長に就任する24年までの約6年間、金剛組を去った宮大工は一人もいない。

 経営不振のトンネルを脱した今、小川氏は「金剛組を『普通の会社』にすることが最大の使命だった。特別な戦略をとったわけではない」と振り返る。

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