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【銀幕裏の声】「もう二度と取材できない…」天安門事件最後の証言、ノンフィクション「八九六四」

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 さらに安田さんは、この数字をめぐり、昨年起きたある“事件”ついて語り始めた。

 昨年、中国で89・64元で瓶入りの白酒が販売された。酒瓶のラベルには「銘記八酒六四」の文字。中国語で「酒」と「九」は同じ発音)だ。つまり、1989年6月4日に起きた天安門事件にちなんで付けられた酒の名前で、この酒の製造者4人は「国家政権転覆煽動罪」で起訴され、投獄されたという。

 「日本では冗談のような話ですが、八九六四という数字に中国政府は極端に反応するのです」と語る安田さんの表情は曇った。

■多様化する思想

 「中国社会の変化のスピードは速い。今はサイバー化も進み、スマホ抜きでは生活できないほどですよ」

 大学時代から頻繁に中国を訪れている安田さんは、中国社会の急激な変革ぶりに驚いている。

 同書執筆のため、“現代中国で最大のタブー”とされる同事件の関係者約60人に会い証言を集めた。事件後、国外へ追われた関係者たちを何年もかけて捜し出し、その取材先は中国から香港、台湾、日本、タイまで広範囲に及んだ。

 「現代の中国ではもう天安門事件は起きない…」。浪人生時代にデモに参加した中国人編集者が語った言葉が心に引っかかり、2011年、安田さんは同事件を取材しようと決意した。

経済成長で塗りつぶし「語り継げない歴史は忘れ去られる」、そして

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