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【関西の議論】琵琶湖から天然ガス、戦中戦後に湧出の記録…近畿の水がめは天然資源の宝庫だった

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商業利用は難しい

 天然ガス調査研究報告書によると、琵琶湖天然瓦斯は65人の従業員を抱え、1日に約4千立方メートルの天然ガスを取っていた。現在の標準的な家庭での都市ガス使用量で単純に換算すると、4千戸近くの分量になる。

 「この天然ガスの火力の強さは現在の都市ガスの火力の約2倍だった」ともあり、もっと多くの家庭に供給できたかもしれない。同書によると、滋賀県内の10カ所で、昭和23~28年の6年間で計165万4756立方メートルの天然ガスが採掘されたとある。琵琶湖周辺は、国内有数の天然ガス田でもあったのだ。

 県立琵琶湖博物館の学芸員、里口保文さん(地質学)は「今でも琵琶湖の底をボーリング調査すると、たまにボコボコとメタンガスが噴出するため作業を中断することがある」と話す。かつて湿地だった場所など植物が腐食した地層が、湖底や湖岸にはいくつか点在しているためだという。

 日本は世界最大のLNG(液化天然ガス)輸入国。この琵琶湖ガス田が利用できないのかとも思うが、里口さんは、現在は各地点でまとまった量が湧出しないため「商業利用には難しい」という。

 絵巻物をきっかけに知られざる一面が明らかになった琵琶湖。木津さんは「琵琶湖の可能性が広がる貴重な資料だ。素直な驚きを広く共有していきたい」と話し、今後、絵巻物の展示方法なども検討するという。

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