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【関西の議論】中国産「漆」に待った 日本の宝は国産で守る…発祥の地、奈良・曽爾(そに)村の挑戦

不安定な足場の上で行われる漆の採取作業=昨年9月、奈良県曽爾村(漆ぬるべ会提供)
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 奈良時代に漆(うるし)の生産拠点「漆部造(ぬりべのみやつこ)」が置かれ、「漆発祥の地」とされる奈良県曽爾(そに)村が、長年廃れていた村産漆の復興に取り組んでいる。古くから塗料や接着剤など多様な用途に使われ、英語で「japan」と訳されるほど日本を象徴する素材の漆だが、実は現在国内で使う97%が中国などからの輸入。国宝や重要文化財建造物の修復にすら外国産漆を使わざるを得ない現状に、「日本の宝は日本の素材で守る」と、発祥の地の誇りを胸に立ち上がった。(田中佐和)

漆文化の発信拠点完成

 奈良市から車で約1時間半。三重との県境に位置する曽爾村で5月25日、ものづくり工房「漆復興拠点ねんりん舎 Urushi Base Soni」の完成式典が行われていた。

 20年間空き家だった古民家を改修して作られた同施設は、県内外の漆作家らが活用するシェア工房であるとともに、観光客向けの漆製品の展示やカフェスペースを設けた、漆文化の発信拠点にもなっている。

 村産漆の復活に取り組み始めて13年。式典で芝田秀数村長は、「文化の復興、継承には若い力が必要。この工房がそのための場所となるよう、村を挙げて取り組む」と高らかに宣言した。

職人が住んだ漆部郷

 人口約1500人の小さな村、曽爾村は「ぬるべの郷(さと)」の愛称で親しまれる。「ぬるべ」は「漆部」と書き、漆塗り職人を指す。ここは漆が多く自生する土地として、奈良~平安時代に朝廷に献上する漆や漆器の生産拠点「漆部造」が置かれた、漆発祥の地とされている。

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