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「司法取引が導入されます」「ご用心ください」―山口組内部に「ですます調」の解説文書出回る

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 「司法取引が導入されます」「ご用心ください」-。指定暴力団山口組内部で、6月に始まった司法取引などの解説文書が出回っていることが27日、関係者への取材で分かった。組織や地区ごとの勉強会で配布されているとみられ、冤罪や、組長を首謀者に設定するなど捜査当局による恣意的な運用への警戒がうかがえる。

 司法取引は、他人の犯罪解明に協力する見返りに自分の刑事処分を軽くしてもらう制度で、規定する改正刑事訴訟法が1日に施行。薬物・銃器犯罪や振り込め詐欺も対象だ。

 出回っているのは、「司法取引」「共謀罪」と題した計4ページの横書き文書。法律家が作ったとみられ、専門用語を多用せず、「ですます調」のかみ砕いた文体で、制度の特徴や暴力団捜査への影響が易しくまとめられている。

 文書は、取引制度が当面は検察の独自捜査事件に適用されるとした上で、「いずれ警察の捜査でも使われるようになるでしょう」と予告。他人の虚偽の供述によって「無関係の事件に巻き込まれる可能性は高くなります」と警告している。

 犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が昨年施行されたことにも触れ、「会話を盗聴することも検討されていますので、ご用心ください」としている。

 捜査関係者らによると、こうした文書は組織犯罪を取り締まる法律ができるたびに作られてきた。しかし、山口組の元顧問弁護士で作家の山之内幸夫氏は「司法取引に応じて幹部の罪を供述すれば報復が予想される」と指摘。捜査関係者も「ヤクザ相手に使うなんて机上の空論や」と一蹴する。

 ただ暴力団を取り巻く法規制は強まり、国内最大組織だった山口組も平成27年以降、三つに分裂。資金獲得は苦しくなる一方だ。ある暴力団関係者は「捜査当局に持ち掛けられれば、組を裏切る人間が出てきてもおかしくない」と話した。

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