PR

産経WEST 産経WEST

【大阪北部地震】鉄道、帰宅困難、ライフライン…浮かび上がった「想定外」、都市機能復旧に課題

Messenger

帰宅困難

地震により自宅の浴室の壁が割れてしまった被災者。床には破片が飛び散っていて素足で入れる状態ではなかった=24日、大阪府高槻市(須谷友郁撮影)
地震により自宅の浴室の壁が割れてしまった被災者。床には破片が飛び散っていて素足で入れる状態ではなかった=24日、大阪府高槻市(須谷友郁撮影)

 平日朝に都市部を襲った今回の地震。交通網のまひにより、東日本大震災でも問題になった「帰宅困難者」への警戒の必要性が浮き彫りになった。大阪府高槻市でブロック塀の倒壊により小4女児が犠牲となった事故とあわせ、行政には重い課題が突き付けられている。

 「かなりの人が歩いているな」。地震発生から半日以上が経過した18日午後9時。テレビのニュースを見ていた府の防災担当者は、淀川に架かる新淀川大橋に、歩いて渡る人の長い行列ができているのを、このとき初めて知った。

 しかし、この光景が大阪市の南北を縦断する大阪メトロ御堂筋線の運行見合わせで発生した徒歩帰宅者の列であることには思いが至らなかったという。「帰宅困難者が出るというイメージを持てなかった」。担当者はこう釈明する。

 東日本大震災では首都圏で約515万人(内閣府推計)に上った帰宅困難者。南海トラフ巨大地震の被害想定では、府全体で約146万人発生すると見込まれ、うち大阪市が約87万人を占める。「最初から帰宅困難者への警戒を高め、街中の状況をリアルタイムで把握する手段を確保することが課題だ」。府の担当者は反省を口にする。

どこにでもあるブロック塀が…

 一方、ブロック塀の事故で見えてきたのは身近な危険に対する学校側の認識の低さだ。ブロック塀の危険性は昭和53年の宮城県沖地震を契機にクローズアップされたが今もルール違反の塀が数多く存在する。

 福岡大の古賀一八教授(建築防災学)は「ブロック塀はどこにでもあり、風景に溶け込んでしまっているので、危険だと認識しにくいのではないか」と分析する。

 高槻市の職員らは、女児が通っていた寿栄小のブロック塀が規定に適合していないことを全く認識していなかった。寿栄小以外に、同市で違法の恐れが発覚した15の市立小中学校の関係者も「違法という認識はなく、危ないとも思わなかった」と口をそろえる。

地震発生当日の復旧状況
地震発生当日の復旧状況

 学校だけでなく、民家も含めると、違法建築の総数を把握するのは容易ではない。国土交通省の幹部は「調べれば調べるほど、違法建築のブロック塀が出てくる恐れが高い」と頭を抱えた。

続きを読む

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ