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【ロシアW杯】日本の巨匠の遺作で世界熱狂 黒川紀章氏設計「宇宙船」スタジアム

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【ロシアW杯】
日本の巨匠の遺作で世界熱狂 黒川紀章氏設計「宇宙船」スタジアム

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の主要会場、サンクトペテルブルク競技場には日本の巨匠の魂と理念が息づいている。国際的に名高い建築家、黒川紀章(きしょう)氏(享年73)が2006年に設計を手がけた。昨年2月にお披露目になった“遺作”をその目で見ることはできなかったが、競技場が周囲の外観に調和し、黒川氏が志した「共生の思想」が溶け込んでいる。(大宮健司)

黒川紀章氏が設計を手がけた、サンクトペテルブルク競技場=サンクトペテルブルク(共同) 黒川紀章氏が設計を手がけた、サンクトペテルブルク競技場=サンクトペテルブルク(共同)

ロシア第2の都市のランドマーク

 同競技場は今大会で準決勝など7試合が行われ、15日(日本時間16日)のモロッコ-イラン戦が初戦。海に近い丘の上につくられ、施設が周囲の風景と一体化。ピッチを取り囲む円形の屋根には矢のような8本の柱が空に伸びる。独特の外観から地元では「宇宙船」との愛称がつき、ロシア第2の都市のランドマークになった。

 サンクトペテルブルクは黒川氏が20代のころ初めて海外で建築家として仕事をした思い入れのある街だ。06年にコンペがあった際、02年W杯日韓大会で使われた大分スポーツ公園総合競技場(現大分銀行ドーム)の設計実績があった黒川氏は並々ならぬ意欲を持って挑んだ。

 しかし、細部の設計に励んでいたころ、黒川氏の体を病魔が襲った。病室に図面を持ち込み、打ち合わせを行ったこともある。弟子の建築家、今用(いまよう)雄二さん(52)は「これが最後だから」と黒川氏が何度もつぶやいた姿を覚えている。

サンクトペテルブルク競技場で15日、試合前、ウォーミングアップを行うモロッコ代表チーム(AP) サンクトペテルブルク競技場で15日、試合前、ウォーミングアップを行うモロッコ代表チーム(AP)

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