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【ミナミ語り場 人類学者・中沢新一さん】おばちゃんは「神」 生と死が近い千日前「お笑い」はここから

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【ミナミ語り場 人類学者・中沢新一さん】
おばちゃんは「神」 生と死が近い千日前「お笑い」はここから

千日前のビル街に囲まれた墓地に立つ中沢新一さん。「死者の国」とお笑いの深い関係を説く=大阪市中央区(安元雄太撮影) 千日前のビル街に囲まれた墓地に立つ中沢新一さん。「死者の国」とお笑いの深い関係を説く=大阪市中央区(安元雄太撮影)

 「海の向こうからやってくる神様という海民系の芸をなぞったもの。瀬戸内海のどんつきにたどり着いた、記憶の深層から生まれてきた芸能なのです」

 漫才芸は非常識なことを言って混ぜっ返したり、普通はできない無礼を働くことで、常識の中で生きる観客に幸福感を与える。大阪ではこれが、日常世界にも顔を出しているという。

 「大阪のおばちゃんたちがそう。彼女たちは聖なる存在に近いのです」

 中沢さんの考察は尽きない。   (坂本英彰)

     ◇

 【プロフィル】中沢新一(なかざわ・しんいち) 昭和25年、山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。チベット仏教を学び、『チベットのモーツァルト』(58年)で脚光を浴び、学際的な精神の考古学を開拓。『アースダイバー』『森のバロック』『僕の叔父さん網野善彦』など著書多数。平成23年から、明治大野生の科学研究所所長。

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