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旧優生保護法下の不妊手術 聴覚障害の3人が大阪で会見、「とても悲しい気持ち」 

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旧優生保護法下の不妊手術 聴覚障害の3人が大阪で会見、「とても悲しい気持ち」 

 全日本ろうあ連盟が大阪市で開いた9日の記者会見には、旧優生保護法下で不妊手術や人工妊娠中絶を強いられたが、国家賠償請求訴訟の意向は持っていないとする聴覚障害者3人も出席し、手話を通じて「子どもが欲しかった」「とても悲しい気持ち」と胸中を明かした。

 大阪府の女性(78)は、同府高槻市の病院で初めて中絶手術を受けた時、17歳だった。27歳までに経験した中絶手術は計4回。親戚に「あなたの母、祖父母、いとこもみんなろう者なので、子どももろうになる」と言われたためだったという。

 5回目の妊娠が分かった時、意を決して住んでいた親戚の家を逃げ出し出産。2人の母となったが、「産めなかった子どもには申し訳なく、悔しい気持ちが残る」と沈痛な表情を浮かべた。

 車いすで会見に臨んだ兵庫県の勝楽佐代子さん(88)は、夫が1960年に不妊手術を受けさせられた。それぞれの親が話し合った結果、夫は病院に連れて行かれ、しばらくは自転車にまたがれないほどの痛みを訴え続けていたという。「子どもは欲しかったけれど、親同士が話をしてしまった。仕方がない」

 愛媛県出身で大阪府に住む高木桂子さんは35歳だった73年ごろ、同府豊中市の病院で人工妊娠中絶を施された。義母が「障害者同士だと障害のある子が生まれるかもしれない」とかたくなに言い張り、泣く泣く出産を諦めた。「手術を受けたことを思い出すととても悲しい気持ちになる」と訴えた。

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