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【柔道女子の鍛え方(2)】多感な時期の生徒を指導する難しさ 夙川学院高柔道部監督 松本純一郎さん

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肉の塊をペロリ…2万円のランチ

 --たまにはアメも必要

松本 3月の高校選手権前日、昼ごろに計量が終わって歩いていると、ステーキ屋さんがありました。ステーキ食べにいくかと聞いたらみんな、「うん」と元気のいい返事が返ってきまして。店に入って好きなものを食べるように言ったら、みんな450グラムのステーキを頼んでいく。肉の塊ですよ。でも、ぺろっと。15分後にはなくなっていました。ランチで支払いが2万円。びっくりしましたね。外に出たら、次はアイスが食べたいと。もう付き合いきれないと言って、その後に控えていた監督会議に行きました。宿舎に帰ってから聞くと、あれからたこ焼きを食べたと。信じられないでしょ。でも、それが彼女たちのオン、オフになる。

生徒を指導する夙川学院柔道部の松本純一郎監督=神戸市中央区の同校柔道場(宮沢宗士郎撮影)
生徒を指導する夙川学院柔道部の松本純一郎監督=神戸市中央区の同校柔道場(宮沢宗士郎撮影)

 --大切な指導の一環なんですね

松本 試合前はとことん精神的に追い込みますし、2時間立ち技の稽古もやります。でもときに、ぽんと緊張を解いてやる。練習が終わったら彼女たちの兄であり、お父さんのような存在になってあげないといけないと思っています。常に張り詰めていてはだめです。特に女の子は甘えさせてやらないといけないです。甘えさせたら、鼻高になるのでぽきっと折ってやる。折ったらまた甘えさせる。この繰り返しです。

 --絆づくりも大変ですね

松本 コンビニでお菓子を買うなんて、見方によっては指導がなっていないことになります。このやり方がいいのか悪いのかは分からない。でも、基本は嫌われたくないというのは心のどこかにあるんです。口を利いてもらえなかったら、つらいものがありますからね。

 つい最近までは九州や東京へ遠征に行くにしてもバスを運転していました。バスの中で好きなテレビ番組やアイドルの話など柔道以外の無駄な話をどれだけするか。非常に大切なことです。それが部の団結力にもつながっていると思います。(3回目は5月30日午前8時にアップされます)

 柔道の世界選手権で日本代表入りを決めた阿部詩。夙川学院高で柔道部の松本純一郎監督から指導を受けている
 柔道の世界選手権で日本代表入りを決めた阿部詩。夙川学院高で柔道部の松本純一郎監督から指導を受けている

プロフィル

 まつもと・じゅんいちろう 昭和43年7月、長崎県生まれ。清風高校(大阪)時代に柔道を始めた。大阪教育大大学院卒業まで競技を続け、兵庫県の公立中学校教員を経て、平成22年から夙川学院教員。現在は教頭を務める。大切にする教えは「選手である前に模範となる人間であれ」。家族は妻と1男。

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