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【正木利和のスポカル】写真の“ノイズ”を「考えるアート」に昇華させた澤田華への期待

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 新作への興味もあり、アポイントメントをとって京都に向かった。

 今回は古本の写真で見つけた、海外のオフィスの観葉植物の上に乗っかっている不思議な「もの」が調査対象になっているという。

 800円ほどで古本屋から入手した本をもとに、そこに写っている物ならオフィスであろうが木であろうが「解明できるものはすべて解明する」という姿勢で取り組み、前回同様、色彩を分析したり、形状から得られた情報をインターネットで調べ、さらに形状をデッサンしたり、立体化、音声化、映像化での検証も行っている。

 しかし、やはり今回も「もの」の正体はつかめないまま、ふわっと展示は終わっている。

 彼女の分析と検証を作品を見ながらたどってゆく鑑賞者は、「城」のなかの測量士Kのように、合理的に理解しようとして、かえってあてのない迷宮に運ばれてゆく。

■   ■

 澤田は京都市のサラリーマン家庭に生まれ育った。中学ではソフトボール部、高校時代は野球部マネジャーと体育会系に所属しているが、絵を描くことが好きで、母親が美大出身ということもあって、小さなころから美大に行く、と決めていたのだそうだ。

 京都精華大学ではマンガ学部カートゥーンコースへ進んだ。

 「絵本がやりたかったんです。でも、なじめなくて2年のときに版画に移りました。版画は木版、銅版、リトグラフ、映像、写真っていろんなことができるんです。立体だってある。ちょうど、絵が描けなくて、おばの古いカメラを借りて写真を撮り始めていたこともあって、3年で写真のゼミに入りました」

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