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【西論】大阪駅前「グランフロント大阪」5周年 キタ・ミナミ、異なる顔が都市の力

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【西論】
大阪駅前「グランフロント大阪」5周年 キタ・ミナミ、異なる顔が都市の力

グランフロント5周年イベント「グラン アート フェス」。うめきた広場にはヤノベケンジさんの作品が並ぶ=4月26日、大阪市北区(前川純一郎撮影) グランフロント5周年イベント「グラン アート フェス」。うめきた広場にはヤノベケンジさんの作品が並ぶ=4月26日、大阪市北区(前川純一郎撮影)

◆不安は杞憂に

 グランフロントは、広大な貨物駅の跡地で「大阪最後の一等地」といわれたうめきたの第1期再開発(約7ヘクタール)で、25年4月にまちびらきした。約270の店舗・飲食店のほか、大規模オフィス、ホテルなどが入る。

 運営事業者によると、5年間の累計来場者数は延べ約2億6300万人。直近1年の店舗・飲食店の売上高は473億円で、初年度以降右肩上がりで推移している。オフィスも、開業当時は景気の低迷などで空室が目立ったが、昨年以降は満室状態が続き、グランフロントは1日平均15万人が訪れるキタのランドマークとなった。

 グランフロントには、一般的な複合商業施設とは異なる「もう一つの顔」がある。産学連携拠点のナレッジキャピタル。開発者や研究者、クリエーターらが業種や分野を超えて集い、感性と技術の融合から新しい価値やビジネスのシーズ(種)をつくり出す「知的創造・交流の場」で、グランフロントの中核施設に位置づけられる。

 「そもそも、大阪で知的創造の場なんて成立するのか」。ナレッジキャピタル総合プロデューサーの野村卓也さんは、構想段階には冷ややかな言葉も浴びた。ただ海外での反応は違った。都会のど真ん中の商業施設と同じビルにこうした機能をつくること自体、世界的に珍しく、面白がられたという。

 ふたを開けてみれば不安は杞憂(きゆう)だった。さまざまな人材が交流しアイデアをぶつけ合う会員制サロンは、年会費10万円ながら約2千人が登録。ベンチャー企業など向けの「コラボオフィス」は52区画が満杯で、いずれも入会・入居待ちの状態だ。企業や大学などが出展する未来体験型のショールーム、最先端技術・商品の展示スペース「ザ・ラボ」の一般来場者総数は、5年間で計約2700万人にのぼる。海外からも、視察などで78カ国の366団体が訪れた。

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