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【とん堀幻視行(10)】塗りつぶされた川辺の風情 櫓町(下)

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 もちろんなくなっていたが、松竹座のまえに、かつてなんどか通ったバーがあった。細長い店内の階段をおりると、カウンターがあり、窓の向こうは芝の緩衝地だった。半円型の蛍光灯が埋められ、ほの白い灯を川面に浮かべ、薄暗い店内にも淡く照りかえしてきた。まだ風情らしきものが残っていたのである。

 界隈が「コテコテ」一色に塗りつぶされたのは、そんなには古くはない。「コテコテ」に染まった時空間を“陥没”させてみたいと、ふと思ったりもした。

        (福島敏雄)

         

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