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【夕焼けエッセー】一冊一会

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【夕焼けエッセー】
一冊一会

 よく好物の例えとして「三度の飯より○○が好き」と言われる。私は、食べることも大好きなので、三度の飯よりではないが、三度の飯と同じくらい好きな物は、本である。小学校時代は、必ず手提げバッグに図書館の本を入れて通学した。中学・高校時代は勉強に忙しく、読む時間はほとんどなかったが、大学に入り、行きは満員電車だったが、帰りは読書をし、空きコマはよく図書館で過ごした。当時、友達にも「そんなに本が好きなら、司書の資格も考えたら?」と言われたが、日々大好きな本に囲まれる幸福感よりも、仕事中に読みたくなるのをぐっと我慢するつらさの方が大きいような気がして、その道は選ばなかった。

 そして20代半ばで結婚し、専業主婦になり、子どもに手のかかる時期も過ぎ、読書をする時間もねん出できるようになった。今は、インターネットで読みたい本を検索→市立図書館でネット予約→月二回の移動図書館で借りる、というサイクルで楽しんでいる。話題の新しい本でも予約をして気長に待てば、いずれ順番は回ってくる。家計を預かる主婦としては、すぐ読むよりただで読めるのを優先する。テレビドラマは、一週間たたないと次の展開は分からないが、本は家事の合間にも次々と話を進めていける。時には、思いがけない結末があったり、逆に期待外れだったりと作品によってさまざまで、一言で言うなら、まさに「一冊一会」である。

 さぁ、今日も新たな「出会い」を求めて、ページをめくろう!

福森真知(48) 京都府木津川市

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