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茶畑の景観を守ろう-宇治茶800年の歴史、世界遺産見据えパンフ作成 京都・南山城村

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茶畑の景観を守ろう-宇治茶800年の歴史、世界遺産見据えパンフ作成 京都・南山城村

世界遺産への登録を見据え、南山城村の茶畑景観の記録資料として作成されたパンフレット 世界遺産への登録を見据え、南山城村の茶畑景観の記録資料として作成されたパンフレット

 京都府南山城村は、茶畑の景観保存をアピールするパンフレットを作成した。村内の茶業の歴史や茶畑の断面図、生産農家の実情などをまとめた。村民に景観の資産価値を再認識してもらうとともに、府南部の茶畑景観の世界遺産登録を見据えた記録資料として活用する。

 村内では6地区計約50ヘクタールの茶畑が「南山城村の宇治茶生産景観」として府の文化的景観に選定。日本遺産「宇治茶800年の歴史散歩」の構成資産でもあり、府や関係自治体などと世界遺産登録を目指している。

 平成28~29年度の文化的景観保存修景事業として、A4判28ページのパンフレットを3千部作成。調査などで奈良文化財研究所(奈良県)の協力を受けた。事業費は260万円。村内全約1250戸に配布した。

 パンフレットは両面から読み進めることができ、中央の折り込みページが村全体を俯瞰(ふかん)した全覧図となっている。右開きは「茶畑のある風景なぜなに」で、茶の生産量や摘み方、畝の形状などについて写真とともに解説。左開きの「南山城村の宇治茶生産景観」には、地区ごとに茶畑の断面図や平面図、面積や標高、地形の解説や農家の作業方法などが掲載されている。

 村内には計約200ヘクタールの茶畑が点在。主に煎茶(せんちゃ)が栽培され、生産量は府内産の約4割を占める。ただ、生産農家は20年の140戸から29年は約70戸に半減。後継者不足が大きな要因という。

 同じ茶産地の和束町は、茶畑の景観を守るため新たな条例づくりを進めているが、手仲圓容(かずよし)村長は「まず村民の意識啓発が第一。条例制定については世界遺産登録に向けた動きの中で考えたい」と話している。

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