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【衝撃事件の核心】瀕死の妻に寄り添う悲劇の夫が一転…水難偽装殺人の計画と破綻

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 事態が急変したのは夕暮れだ。「妻が溺れている」。孝史被告に助けを求められた監視員はすぐに119番。まもなく救急隊が駆けつけ、志帆さんは心肺停止の状態で田辺市内の病院に救急搬送された。だが、意識を回復することなく、2日後の20日に低酸素脳症のために死亡。挙式からはまだ、2年も経過していなかった。

 ベッドに横たわる志帆さんに寄り添う孝史被告は、多くの人には新妻を失った悲劇の夫に映っていただろう。だが、事件の発生当初から県警は疑惑のまなざしを向けていた。

 志帆さんはもともと、スキューバダイビングのライセンスを保持するほど泳ぎが得意だった上、現場は水深が浅い岩場だった。また、突然意識を失うような病歴もなかった。さらに、志帆さんの体内からは水難事故としては異例なほど多量の砂が検出された。これも疑問を抱いた点だ。「こんな場所で溺れるはずはない。志帆さんは殺害されたのではないか」。捜査員たちはそんな思いを深めていった。

多量の砂

 昨秋、東日本のある地方大学で県警の捜査員が水難事故の研究者と向き合っていた。捜査員は、志帆さんの体内から検出された砂についての見解を尋ねた。「大津波などの特殊な災害に巻き込まれない限り、これほどの砂を飲み込むのは考えにくい」。この研究者の証言こそ、求めていた答えだった。

 早い段階から孝史被告を疑っていた県警だが、殺害と結びつける直接的な証拠はあまりにも不足していた。志帆さんの体には目立った外傷はなく、凶器も見つかってはいない。そんな中で手がかりになったのが、海水と混じって検出されたこの砂だった。

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