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【水中考古学へのいざない(23)】産声あげ半世紀超、急速に注目集め 支援充実など課題も

倉木崎海底遺跡での金属探知機調査(イアン・マッカーン氏撮影・提供)
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 水中考古学が産声をあげて半世紀以上。日本ではなじみが薄かったが近年、海洋基本法の成立やユネスコ水中文化遺産保護条約の採択を受け、いま急速に注目を集めはじめている。東京海洋大学が平成21年4月から大学院に「海洋考古学」講座を開設。また、東海大学でも海洋文明学科内に講座を開いており、日本でもようやく水中考古学の胎動が聞こえ始めてきた。とはいえ、世界の大学に比べ、講座内容はまだまだ未発達だ。学問と実践の場が提供されて初めて水中考古学が成り立つのである。

†進展みせる日本の水中考古学

 日本の周りには、まだ日の目を見ていない水中遺跡が数多く眠っている。文化庁が把握する国内の水中遺跡は387カ所。陸上の遺跡は約46万カ所あり、年間約8千件の発掘調査を行っているが、水中の発掘調査となると年間1件程度だ。

 こうした環境下で23年、琉球大学調査チームなどが長崎県鷹島(たかしま)の海底から元寇の沈没船を発見し、翌24年には周辺が「鷹島神崎(こうざき)遺跡」として水中遺跡で初の「国史跡」に指定された。これを機に文化庁では、25年に有識者による「水中遺跡調査検討委員会」を立ち上げ、水中遺跡調査の体制づくりを目指してさまざまな検討を行ってきた。29年10月には、日本における「水中遺跡保護の在り方について」(報告)を公表。陸上と同様、水中でも自治体が主体的に取り組むべきだとする国の指針が示された。また、今年3月には、今後の水中遺跡保護を進める上でもっとも基礎的な資料となる「都道府県別海難記録」を発表するなど進展をみせている。

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