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【西論】認知症事故リスク 救済制度創設、国は重い腰上げよ

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 神戸市の救済制度のポイントは、認知症患者本人に責任能力がなく、家族に賠償責任がないと判断された場合、市が被害者に給付金を払うという点。民間の個人賠償責任保険では、家族などに賠償責任が認められなければ賠償金は支払われない。JR東海といった大企業でなく、個人や資金力のない事業主にとって損害が回復されるか否かは死活問題であり、神戸市は被害者の「泣き寝入り」を防ぐことを何より重視したのだ。

 このほか、簡易な認知機能検査で認知症の疑いがある場合は磁気共鳴画像装置(MRI)などを使った精密検査を実施し、制度の対象となる患者を絞り込むという。

 しかし、「早期に認知症と診断されても絶望するだけ」と懸念する高齢者もおり、検査自体を敬遠するケースも考えられる。市は今秋ごろまでに診断方法など具体的な運用方法について議論を重ね、来年度に救済制度をスタートさせる予定だが、並行して認知症の早期発見の重要性などについて市民への理解を促していくべきだろう。

 ◆国レベルで対策を

 一方、民間保険を活用する制度で認知症高齢者らを救済しようとする動きもある。神奈川県大和(やまと)市は昨年11月、JRの事故があった愛知県大府市でも今年7月、徘徊(はいかい)歴などがある認知症高齢者らを対象に、保険会社に支払う保険料を公費負担したうえで個人賠償責任保険に加入させる制度を導入。大和市では今年3月末時点で259人が登録、保険料など年約320万円を公費負担している。

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