「スーツ不可」→「服装自由」 西宮市職員採用試験で変更…「普段着の定義とは」市民の意見寄せられ
兵庫県西宮市は、昨年実施の事務職採用試験で「スーツ不可」とした1次面接の受験者の服装を「服装自由」に変更する。学生らにリラックスしてもらおうと導入したスーツ不可だったが、「普段着の定義とは」などの意見が寄せられ、今年は実施しないことに決めた。
同市では、平成27年度に実施した採用試験から、事務職の1次試験で受験者の全員面接を実施している。昨年に初めてスーツの着用を禁止したところ、面接を受けた1057人のうち、スーツで来たのは1人だけだったという。
面接官の市職員もポロシャツやジーンズ姿で臨み、受験者からは「着慣れないスーツより、私服の方がリラックスした雰囲気で面接できた」と好意的な意見も多かった。
しかし、市民から「普段着の定義は何か」との意見が寄せられたほか、「同じ日に他の面接に行くのにスーツに着替えなくてはならず面倒」などという受験者もいたことから、見直すことにしたという。
市人事課は「リラックスして面接を受けてもらいたい気持ちは変わらない。服装で判断することはないので、落ち着いて自分のいいところを見せてほしい」としている。
願書の受け付けは10日から6月4日まで。10人程度を採用予定。問い合わせは同課((電)0798・35・3535)。