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一枚、二枚…現存最古の「お菊」映画、5・13公開 大正期の特撮技術で「井戸から透明な幽霊がヌー」

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公開される「お菊」を題材にした無声映画の一場面(神戸映画資料館提供)
公開される「お菊」を題材にした無声映画の一場面(神戸映画資料館提供)

 「一枚、二枚…」のせりふで知られ、無実の罪で責め殺された「お菊」の怨念話を題材にした映画のなかで現存する最古のフィルムが神戸映画資料館(神戸市長田区)に保存されており、5月13日に姫路文学館(兵庫県姫路市)で一般公開される。フィルムは大正初期の制作とみられ、井戸やあんどんからお菊が煙のように現れては消える特撮技法を駆使。映画草創期の試行錯誤の形跡を確認できる。(荒木利宏)

「皿屋敷」 二重露光の当時の最新技術で

 家宝の皿が1枚なくなった罪を着せられたお菊の怨念話は、姫路城のお家騒動に絡む「播州皿屋敷」のほか、江戸が舞台の「番町皿屋敷」など、さまざまな「皿屋敷もの」として取り上げられている。江戸時代から歌舞伎や浄瑠璃で人気の題材で、大正時代には数本の映画が制作された。

 今回公開されるフィルムは無声の11分。タイトルは不明だが、映像の内容と字幕に「お菊」の文字が登場することから、皿屋敷ものを扱った作品の一部とみられる。

 神戸映画資料館の安井喜雄館長が40年ほど前から所蔵していた。

 フィルムは青やオレンジで染色されており、シーンごとに画面全体の色合いが変化。幽霊となったお菊が現れては消える場面を表現するため、一度撮影したフィルムを巻き戻して別の映像を重ね合わせる「二重露光」などの当時の日本では画期的な特撮技法を使っている。

 安井館長は「固定カメラによる長回しや光を確保しやすい野外ロケ中心の撮影スタイルに加え、お菊を男性が演じるなど歌舞伎の伝統が色濃いことを考えると、大正12年の関東大震災以前に制作された可能性が高い」と分析する。

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