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【浪速風】捜索に法の壁、教訓残した受刑者脱走事件 これが潜入工作員だったら…(5月1日)

広島市南区の路上で警察官に取り押さえられる平尾龍磨容疑者(下)=4月30日(近隣住民提供)
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 博物館になっている網走刑務所の旧獄舎には、天窓から逃げようとする人形がある。「昭和の脱獄王」と呼ばれた白鳥由栄(よしえ)元受刑者がモデルである。26年間もの服役中に4回の脱獄を決行、逃亡は延べ3年にも及んだ。監視口の鉄枠に毎日、みそ汁を吹きかけ、塩分で錆びさせて外したのは有名だ。

 ▼平尾龍磨(たつま)容疑者には奇想も計画性も必要なかった。収容されていたのが「塀のない刑務所」として知られる愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場だから、脱走は容易だったろう。22日ぶりにようやく逮捕された。大半を広島県尾道市の向島(むかいしま)に潜伏し、瀬戸内海を泳いで渡ったという。

 ▼向島には空き家が多く、身を隠すには絶好である。盗難事件や目撃情報がありながら、警察は見つけられなかった。空き家に立ち入るには所有者の承諾が必要で、連絡がつかず、外から様子をうかがうしかない。緊急時の対応に教訓を残した。これが潜入した工作員だったらどうする。

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