PR

産経WEST 産経WEST

【JR脱線13年】健全な組織づくり「使命」に 大学時代に地獄を見た弁護士「生かされた自分のやるべきことを」

事務所で資料を作成する藤本正人さん=大阪市北区
Messenger

 漠然としていた法律家の夢が事故を境に明確になった。同志社大の学生だった平成17年、JR福知山線脱線事故で負傷した兵庫県伊丹市の藤原正人さん(34)は今、弁護士として活躍する。事故の背景にあったのは、JR西日本の懲罰的な社員教育。「生かされた自分のやるべきことを果たしたい」。25日であの事故から13年。事故を二度と繰り返さないため、藤原さんは各企業のセミナーなどで健全な組織づくりの大切さを訴えている。(中井芳野)

ドアにもたれ参考書を開いているときに…戦争映画の一場面のような惨劇

 あの日、司法試験の予備校に通うため、3両目に乗っていた。イヤホンでお気に入りの音楽を聴きながら、ドアにもたれかかって参考書を開いていると突然、大きな揺れが車内を襲った。悲鳴が上がり、別の車両が吹っ飛ばされるのを目の当たりにした。死を覚悟した。

 気が付くと、けがに苦しみながら重なり合う人たちの渦の中にいた。顔が血だらけの女性や「痛い」と叫ぶ制服姿の少女。「戦争映画の一場面のようで、現実と受け止めることができなかった」と振り返る。

 「多くの方が亡くなったが、僕は生かされた。何とか生きて、やるべきことを果たさなければ」

ぼんやりとした夢が「使命」に

 2週間後、内出血で腫れた左足を引きずりながら、司法試験の短答式試験を受けた。不思議と痛みは気にならなかった。試験には落ちたが、ぼんやりとしていた弁護士の夢が、事故を機に自らの「使命」に変わっていた。関西学院大の法科大学院へ進学し、20年の司法試験に合格した。

続きを読む

関連ニュース

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ