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【安全という使命(上)】「自分なら止められたか…」 JR福知山線脱線事故13年 変えられなかったJR西の体質

新幹線の台車亀裂問題は、JR西の安全意識を改めて問うことになった
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 昨年12月に起きた新幹線台車亀裂問題は、JR西日本が抱える組織の課題を改めて示した。JR福知山線脱線事故から25日で13年。安全という「使命」について考える。

「重圧感じる人いてもおかしくない」

 複数の異音があり、焦げた臭いもした。昨年12月、台車に破断寸前の亀裂が見つかった新幹線のぞみ34号の運行中、それらは計30回にも及んだ。しかも、明らかな異常を、車掌ら現場の社員は認識していた。にもかかわらず、なぜ止められなかったのか。

 「あれ(台車亀裂)が起きる前までは、自分にもできれば止めたくないという思いがあった」

 新幹線総合指令所(東京)の指令員として約10年のキャリアを持つJR西日本の30代の男性社員はそう語る。列車を停止させれば遅延が起き、払い戻しなどで莫大(ばくだい)な損害が生じる。「できれば止めたくない」という言葉からは、それらを起こす責任を負いたくないという思いが見える。

 のぞみ34号の運行でも、さまざまな異常の報告を受けた車掌は当初、「正常の範囲内」と判断。指令員に「運行に支障なし」と伝えた。

 その指令員は、岡山駅から乗り込んだ保守点検担当者と電話でやりとりしたが、「新大阪駅で床下点検をしたい」との申し入れを、別の対応で受話器から耳を離し聞き逃した。保守点検担当も提案への回答を確認しなかった。

 新幹線は速度超過しても自動的に停止する自動列車制御装置(ATC)など高度な安全設備に守られている。だが、異常があった場合に「(運行の続行を)迷ったら止める」というのは、安全の基本動作だ。「列車遅延」への懸念が、その基本動作を阻害し、重大な事案を引き起こしたのではないか。

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