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【西論】訪日客を追い風 大阪ミナミの未来図、機を逃さず描け

大阪ミナミを訪れた外国人にも人気の名物「豚まん」。5月「春の体験博」では、手包み体験も行われる
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 国土交通省が3月27日に発表した今年1月1日時点の公示地価で、訪日外国人客(インバウンド)の需要に沸く大阪市中央区などの繁華街・ミナミが、北区のビジネス街の中心・キタを抜き、大阪の商業地の最高価格地点となった。昭和45(1970)年の調査開始以来初めてという。

 大企業が牽引(けんいん)するキタ周辺とは対照的に、ミナミでは中小企業が地域に根ざした商いを続けてきた。今回の逆転劇は、地元を元気づけ、自信を呼び起こすニュースだ。“インバウンド後”を見据えると、課題もいろいろ浮かび上がるが、前向きに未来図を描くきっかけにもなる。

 ◆「東京」にない新鮮味

 ミナミとキタとでは街の性格も成り立ちもまるで異なる。梅田周辺は都会的で洗練された印象があり、一方の難波界隈(かいわい)はごちゃごちゃ感が強い。互いの対抗心は強いが、ここ数年はJR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」の複合ビル群「グランフロント大阪」が話題をさらってきた。

 そこへ空前のインバウンド・ブームが訪れた。昨年は来阪する訪日客数が初めて1千万人を超えた。訪日客という観点では、ミナミにはキタ以上に勢いがある。関西国際空港からのアクセスがよく、玄関口の難波が奈良や神戸、和歌山と電車一本で結ばれていることが大きい。街を歩けば、あちらこちらで中国語や韓国語が飛び交う。

 回遊性に優れ、黒門市場から道頓堀、心斎橋筋と続くエリアは訪日客にとって、買い物やグルメ体験などこのうえない魅力的な観光スポットになっている。賛否はともかく、キタは何だか「東京」なのだ。意外性、新鮮味が感じられないのかもしれない。

 ミナミの地価は、彼らの旺盛な消費や宿泊需要を見込むドラッグストアやホテルなどの出店競争が押し上げた。大阪府の商業地が5年連続で上昇する中、府内上昇率トップ5のうち4カ所をミナミが占めた。また御堂筋沿いの商業・オフィスビルには近年、海外投資家が注目し、外資系ファンドが取得後、有名ブランドのテナント誘致やビル改装で価格を上げて売却するケースが相次いでいる。

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