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【この本おもろっ】「本能寺の変」「関ケ原の戦い」… 歴史上の陰謀論に挑む 「陰謀の日本中世史」

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【この本おもろっ】
「本能寺の変」「関ケ原の戦い」… 歴史上の陰謀論に挑む 「陰謀の日本中世史」

新刊「陰謀の日本史」を出版した呉座勇一博士(国際日本文化研究センター)=14日、京都市西京区(寺口純平撮影) 新刊「陰謀の日本史」を出版した呉座勇一博士(国際日本文化研究センター)=14日、京都市西京区(寺口純平撮影)

 平治の乱における平清盛、関ケ原の戦いにおける徳川家康の黒幕説なども同様で、「時代を超えて共通のパターンがある」と強調する。

 光秀謀反の動機として注目されるのが、信長の四国政策転換説だ。光秀が交渉役となり関係を保っていた土佐の長宗我部(ちょうそかべ)氏の討伐を信長が決定したことで、面目を失った光秀が謀反を起こしたというもので、近年主流化されつつある。

偉人伝は実像か

 平家討伐で功績を挙げながら兄の源頼朝に追われ、悲惨な最期を遂げた源義経や、冷淡なイメージが強い頼朝の実像、またわが子を将軍に就けようとして応仁の乱を招いたといわれる室町幕府8代将軍の正室・日野富子の悪女説の実態などを、最新の研究に照らして解説している。

 また、家康や信長ら歴史上のリーダーの生涯が、偉人伝としてビジネス本や自己啓発本で取り上げられることについて、「果たして、それが実像なのかどうかが問題」と話す。

 「信長や家康のように明確なビジョンを持て」という言説も、結果的な勝者が、未来を予測していたとみてしまう陰謀論の特徴からくるもので、「家康や信長が全てを見通せていたわけではない。判断ミスや見通しの甘さ、弱点もあったし、しょっちゅうだまされ、何度も存亡の危機に陥っている」と解説する。

 むしろ、「逆境の時のリカバリーや危機管理の手法こそ学ぶべき」と提言する。

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