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【西論】大阪市大・府大統合 大阪にふさわしい大学とするために

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【西論】
大阪市大・府大統合 大阪にふさわしい大学とするために

大阪市立大の杉本キャンパス。1号館前には、シンボルのヤシの木があった=2017年、大阪市住吉区(前川純一郎撮影) 大阪市立大の杉本キャンパス。1号館前には、シンボルのヤシの木があった=2017年、大阪市住吉区(前川純一郎撮影)

 大阪市立大学(市大)と大阪府立大学(府大)が統合に向けて動き始めた。すでに2大学の運営法人統合案を議決した大阪府議会に続き今年2月、市議会でも同じ議案が可決され、来年春に新法人「公立大学法人大阪」がスタートすることが決まった。この法人が2大学の運営をしながら、統合大学の構想作りを行い、平成34(2022)年春に新大学開学を予定している。それぞれに歴史も伝統もある2大学が統合する新大学は、未来の大阪にふさわしい「知の拠点」となり得るのだろうか。背景や課題を考えてみた。

 ◆政治課題としてスタート

 市大は明治13(1880)年に創設された大阪商業講習所が前身で、昭和3(1928)年に旧制大阪商科大学、24年に「大阪市立大」となった。昭和30(1955)年には市立医科大を編入して8学部となり、現在の学生数は約8200人の総合大学だ。

 一方、府大のルーツは明治16(1883)年に設置された獣医学講習所まで遡(さかのぼ)ることができる。昭和24年に7つの旧制専門学校を統合して浪速大学となり、30年に「大阪府立大」と改称した。平成17(2005)年には大阪女子大、府立看護大を統合、再編した。現在は工、理、看護など7学部を4学域に再編、学生数は約7700人にのぼる。

 2大学の統合議論のはじまりは政治課題だった。23年に当時の橋下徹大阪府知事が「大阪都構想」を掲げて知事、市長のダブル選挙を戦い、市長に当選した後、府と市の重複施策、いわゆる「二重行政の解消」のひとつとして取り上げられた。特に財政難だった大阪府が大学運営法人に毎年100億円規模の交付金を拠出することをどう「効率化」するかが主な論点だった。

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