熊本城覆う仮設屋根解体 31年の外観修復へ着実に
2度の激震が襲った熊本地震から14日で2年となるのを前に、被災した熊本城天守閣の「大天守」で3日、復旧中の最上部を覆う防水用の白い仮設屋根を解体し、クレーンでつり下ろす作業が行われた。威容を再び取り戻すための歩みは、着実に進む。熊本市は「復興の象徴にしたい」として、31年秋には外観の修復を終えたい考えだ。
市は日没から午後11時まで天守閣をライトアップ中。14、15両日は翌朝の日の出まで延長する。
屋根は、瓦ぶきで隙間を埋めるしっくいが早く固まるようにしたり、荒天の日にも作業できるようにしたりするために、昨年11月に設置された。瓦ぶきがほぼ終わり撤去することになったが、落下物を防ぐシートは、まだ周りを覆っている。
市によると、高さ約30メートルの大天守は地上6階、地下1階。外観修復の完了に合わせ、工事作業用の通行路を開放し、市民や観光客が近くから眺められるようにする。高さ約20メートルの小天守を含めた天守閣全体の復旧完了は、3年後の春ごろの予定。