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【ボストンから一言(7)】「韓国語は斜め読みが難しい」 蓮池薫氏の翻訳本に感動する日韓バイリンガルの声

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 この検査をする担当医から「がんの種類を調べるために局部麻酔を行い、CTを見ながら肺に針を刺し腫瘍を探して組織を採取します」とだけ説明された。

 細いベッドに右肩を下にして横たわり、トンネルのようなCT装置の中で過ごす長い時間は、何をすることも見ることもできず、とても退屈だった。

 運ばれた回復室のベッドに横たわっていると、突然、強烈な吐き気に襲われベッドから降りるのが精いっぱい。

 口をふさいだ両手から大量の血液があふれるように流れ落ち床は、一面血だらけになった。

 それも今まで目にしたことのない小さな血の塊が混じっている。

 若い看護婦は慌てる、私は呆然(ぼうぜん)とするのみ。

 やってきた担当医は「心配する必要はありません。すぐに止まります」と平然としている。

 その後、数時間して退院した。

 獨協医科大の高山賢哉先生に電話をすると「肺は呼吸をしますから動くため腫瘍を探して採取するのは大変なのです。血管を刺したのですね。何も聞いていなければ驚きますよ。僕は患者さんに、万が一として一応説明をしますけどね」と大量出血の原因を説明してくれた。

 血痰が何日も続き、また高山先生に電話をする。いつものように懇切丁寧な説明を受けて安心をする。

 私の疑問にいつでも応対してくれる専門医がかたわらにいて何と運が良いことかと感謝をする。

   ◆       ◆

     ◇

【プロフィル】新田多美子(Tamiko Arata) 大分県津久見市生まれ。72歳。1983年に米ボストンに移住し、日本などからの留学者向けに住居の手配、生活用品の買い物、車購入と自動車保険など生活の立ち上げサービスの仕事をしている。

 現在は、がん治療を受けながら働く毎日。治療では、スイスのロッシュ社による新薬の免疫チェックポイント阻害剤「アテゾリズマブ」を使っている。日本ではまだ認可が下りていない。早く認可が出た米国で、実際の治療を通して知見が得られている最新治療を受けることを聞いた私の回りの日本医師たちは、口をそろえたように「幸運だ」と言う。

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