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【今週の注目記事】〝淡泊〟だった高木美帆、なぜ覚醒したのか…歴史塗り替えたスピードスケート界の新女王

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才能を開花させたオランダ人指導者との出会い

 ナショナルチームは、それまで実業団に依存していた強化策を見直し、所属の枠を超えて集めた選手を連盟主導で鍛えていくシステムだ。大学2年の高木美も青柳監督と相談し、参加を決断した。1年目は大学の授業を優先したが、2年目以降は本格的に参加。ちょうどそのとき、15年から中長距離ヘッドコーチとして招聘されたのが、オランダ人指導者のヨハン・デビット氏だ。この出会いが高木美を“開花”させた。

 「オランダ流」はスポーツ医学を重視した練習が中心。極限に追い込む「日本流」と真反対ともいえる。デビット氏の指導も測定などのデータを多用。ただ、デビット氏には数字を根拠に妥協を許さない厳しさがあった。男子のウイリアムソン師円(日本電産サンキョー)は「もう無理だと言ってもヨハンは絶対にやめさせない。根性論だったり、練習をたくさんやって強くなろうというコーチ」と話す。男女で行う「年間300日合宿」で、高木美の潜在能力も磨かれた。

 もう一つ、秀でていたのが「言葉」だ。選手との会話に通訳を介さず、選手の状態を観察した上で適切な声をかける“モチベーター”だった。高木美の転機は16年3月にベルリンで開かれた世界選手権。優勝したブストの滑りを見て「あんなのに勝てない」ともらしたのを聞いたデビット氏は「なぜ同じ人間ができたことなのに、自分はできないと思うんだ?」と問いかけた。「俺なら自分もできると思うぞ」。この言葉が心に突き刺さり、内に秘めるタイプだった高木美は「勝ちたい」と公言し始めた。

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