PR

産経WEST 産経WEST

【軍事ワールド】ロシア・プーチン大統領が発表した「驚異の新兵器群」 額面通り受け取れない理由 

Messenger

 こうした冷戦期の原子力・核利用兵器に共通するのは安全性の低さだ。兵器に安全性という言葉は違和感があるが、信頼性と言い換えてもいい。いくら核兵器とはいえ、保管中に突然爆発するなどあってはならない。いざというとき故障が起こるようでも駄目なのだ。運用人員の教育と訓練、整備、そして維持管理のコスト…。米ソとも冷戦期にこうした問題を検討し、結局は無用の長物として、核動力のミサイルや爆撃機といった類いの危険な兵器の開発や配備を中止した。核弾頭としての利用以外では、空母や原子力潜水艦の動力に使われる程度となって現在に至るのだ。

 だが、その過程でロシア(ソ連)はいくつもの大失態を重ねてきた。鉄のカーテンの陰で当時は一般に知られていなかったが、原子力潜水艦の事故は信じがたいほど多い。

 1960年には原潜K-8が原子炉の蒸気発生器の故障を起こし乗組員13人が重度の被曝▽1961年、K-19の原子炉事故により被曝で21人が死亡▽68年、K-27が原子炉事故で142人が被曝、10人死亡-。70年末にはアルファ級原潜で原子炉のメルトダウン事故が起き、83年にはK324がウラジオストク南東100キロで中国の潜水艦と衝突し沈没。現場近辺では高濃度の放射線レベルが計測された。ソ連崩壊に伴う原潜の廃棄において、残留放射能の高い原子炉区画の処理・保管に日本が協力したことも記憶に新しい。ソ連からロシアとなった後も、原潜クルスクの大事故(2000年8月)が発生している。

 こうした過去を踏まえてロシアの「新兵器群」を見れば、結局は管理しきれない原子力利用兵器を無闇に増やすだけではないのかという疑念が深まる。

関連ニュース

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ