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【世界ミニナビ】
先進国で子供が最も命を落とす国…銃撃は82倍の米国
ひとつの統計が示された途端、その数字を証明するような事件が起きた。2月14日に米フロリダ州の高校で元生徒が銃を乱射し17人が犠牲となった事件だ。冒頭の統計とは、米メリーランド州のジョンズ・ホプキンズ病院などが米医学専門誌に発表した子供の死亡率に関する調査結果である。調査によると、欧米や日本を含む20の先進国で20歳未満の死亡率を比較すると、米国のそれは圧倒的に高いというものだった。米国の場合、特徴的なのは15~19歳で、銃撃による死亡率が他国の82倍にも上っていることだという。
日本は平均以下
米CNNが1月に報じたジョンズ・ホプキンズ病院のアシシュ・サクラール博士らのチームによる調査の結果はこうだ。
経済協力開発機構(OECD)加盟国で先進国の20カ国について、世界保健機関(WHO)や国際的な死亡データベースのヒューマン・モータリティー・データベース(HMD)の資料から、1961~2010年の20歳未満の死亡率を比較した。結果、米国は20歳未満の全年齢で他国より死亡率が高かったという。これは男女を問わずでもあった。
また、01~10年では、20歳未満の死亡率が調査対象国全体の平均に対し、約50%高かった。乳児の死亡率では約75%も高かった。ちなみに日本の死亡率は平均を下回っている。