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【関西の議論】残るはあとわずか…消えゆく回転展望台「見下ろすためが、見下ろされる存在に」

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【関西の議論】
残るはあとわずか…消えゆく回転展望台「見下ろすためが、見下ろされる存在に」

 しかし、案が公表されると市民から保存を望む声が多く寄せられたほか、公園の整備計画を検討する市の懇話会でも「回転展望台は過去と現在をつなぐバトン」「モニュメントとして残してほしい」などの意見が出され、市は28年9月に方針を転換し、公園のシンボルとして建物を存続させることを決めた。ただ、展望喫茶店の営業は多額の維持管理費がネックとなり、営業を終了して展望台は閉鎖されることになった。

発展する街を見つめて

 最上階の展望喫茶店「手柄ポート」は、姫路大博覧会当時から営業を続けてきた。オーナーの北川静夫さん(69)は、先代の父親が開店した店で高校生から働いていたという。「姫路市営モノレール(昭和54年廃止)に乗って回転展望台まで通った。エレベーターがまだなかったので、階段を何度も上り下りして食材を運んだことが忘れられない」と懐かしむ。

 床を回転させる神戸製鋼所製の機械は開業当時のままで、約14分かけて1周する。実際に座席に腰掛けてみると、機械の震動が体に伝わってくる。一瞬回転が止まるなど、なめらかに動かないのも「ご愛きょう」。山から海、また山へと景色がゆっくりと回っていく様子を眺める時間は楽しいものだった。

 展望喫茶店は近年、利用客が減少していたが、建物の解体話が表面化した2~3年前から休日を中心に再びにぎわいを見せるようになったという。「子供のころに訪れたという人が孫を連れて来てくれることもある」と北川さん。時には客からの求めに応じて、展望台から見える姫路の風景をガイドすることもある。

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