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【関西の議論】終末期は積極治療よりも緩和ケアに…相次ぐ医学会の方針「過剰な治療は苦しみを長引かせる」

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【関西の議論】
終末期は積極治療よりも緩和ケアに…相次ぐ医学会の方針「過剰な治療は苦しみを長引かせる」

成人肺炎診療ガイドライン2017 成人肺炎診療ガイドライン2017

 朝野医師は「これまでは、医師が『患者のため』として本人や家族の意思を問わずに介入してきた。そんなパターナリズム(父権的干渉)の医療は、そろそろ終わりにするべきだ」と訴える。

繰り返し本人の意思を確認

 「肺炎の苦しみは、陸でおぼれているかのようで、何もできなくてつらい。本人から『楽にしてほしい』といわれたこともあり、早く病気の苦しみから解放される方がいいのかなと思うこともありました」

 目に涙を浮かべながらこう話すのは、大阪府岸和田市で肺気腫を患う男性(84)の長女(52)。男性は20年ほど前に息苦しさを訴えて肺気腫と診断され、4年前に悪化。肺炎で何度も入院し、インフルエンザを併発するなど生命の危機もあったという。

 現在の症状は落ち着いており、訪問診療と訪問看護を受けながら自宅で家族と暮らす。男性は「こんなに苦しいなら、早く楽になりたいという気持ちは一瞬はある」と話し、「家族に迷惑だけはかけたくない」とつぶやいて涙をぬぐった。

 これまでは、患者本人が事前に医療行為を指示する「事前指示書」が推奨されてきた。だが、国立長寿医療研究センター在宅連携医療部の千田一嘉医師は「人は、レストランで食事を注文するようには、自分の医療行為の要望は決められない。年齢や周囲の状況によって意向は変化するし、それを事前に予測することはできない」と説明する。

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