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【理研が語る】自然科学とカウンターカルチャーの関係…権威や慣習にとらわれず「自由な考え」で

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【理研が語る】
自然科学とカウンターカルチャーの関係…権威や慣習にとらわれず「自由な考え」で

 バザーロフの時代、19世紀後半は、さまざまな動物を解剖して記載する比較解剖学の論文が盛んに出版された。私は最新の論文だけでなくつい深入りしてそれら19世紀後半のドイツ語論文を調べたりするのだが、読んでいると、その分量、そしてその背後に感じられる熱量のようなものに驚愕(きょうがく)することがある。ツルゲーネフが実際の学者をモデルにしたかどうかは分からないが、バザーロフのようなエネルギーと信念がなければ、そのような論文を書き続けることはできなかったのではないだろうか。「父と子」はそういった初期の自然科学者たちについての貴重な記録でもあるのかもしれない。

 どうやら私が惹(ひ)かれ続ける自然科学とカウンターカルチャーは無関係ではないようだ。そして、私が憧れているのは、バザーロフのような「カウンターカルチャーの匂いがする」自然科学者なのだろう。

     ◇

 平沢達矢(ひらさわ・たつや) 理研倉谷形態進化研究室・研究員。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修了・博士(理学)。子供の頃から古生物学者になるのが夢で、大学院では世界各地の博物館で恐竜化石の研究を行う。その後、進化発生学の世界に飛び込み、古生物学との融合を目指している。

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