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【理研が語る】自然科学とカウンターカルチャーの関係…権威や慣習にとらわれず「自由な考え」で

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【理研が語る】
自然科学とカウンターカルチャーの関係…権威や慣習にとらわれず「自由な考え」で

 研究対象である大昔の生き物以外で私の心をつかんで離さないものに、ビート・ジェネレーションや60年代カウンターカルチャーの本、音楽がある。もともとそのようなカルチャーに興味があったのだが、東京で大学院生をしていた頃によく通っていた店でその世界にどっぷりと漬かることになり、いつしか普段の考え方にまで影響するようになってしまった。

 研究員になって数年後、たまたま、そのカウンターカルチャーのおよそ100年前に書かれた小説「父と子」(ツルゲーネフ作)を読んだとき、この本も私のお気に入りとなった。小説のタイトルはジェネレーションギャップのことを指しているのだが、子の世代、特にバザーロフという登場人物の個性にはカウンターカルチャーと同じものを感じざるをえないからだ。

 「父と子」は1859年を舞台としている。ダーウィンの「種の起源」が出版された年である。若い医者であるバザーロフは、その頃ドイツで盛んになっていた自然科学を信奉しており、気になることは自分の目で見て確かめずにはいられない性分だ。客人として友人の父親の邸宅に滞在している間もカエルを捕まえて解剖をしたりしていた。そして、権威や慣習にはとらわれない自由な考えの持ち主である。さらにとてもエネルギッシュで、まるでビート・ジェネレーションや60年代カウンターカルチャーの人間みたいなのだ。

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