産経WEST

【萌える日本史講座】飛鳥時代の仮想通貨? 国内最古の「富本銭」は国づくりの根幹だった

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新

【萌える日本史講座】
飛鳥時代の仮想通貨? 国内最古の「富本銭」は国づくりの根幹だった

藤原宮跡で出土した富本銭(左)。右は、飛鳥池遺跡で発掘された富本銭。富の字体などに違いがある 藤原宮跡で出土した富本銭(左)。右は、飛鳥池遺跡で発掘された富本銭。富の字体などに違いがある

 1カ月ほどで相場が一時半分以下に急落した「ビットコイン」、580億円相当が消えた「NEM(ネム)」…。仮想通貨が世界を騒がせている。国家権力に制約されない自由な経済システム構築が目的のはずが、いつしか投機の対象に。実際の通貨のように国の後ろ盾もなく、人々に不安が広がる。一方、国家が懸命に通貨を定着させようとした時代があった。1300年以上前の飛鳥時代、国内初の銅銭「富本銭(ふほんせん)」を発行。「国や民を富ませる本(もと)」との意味だが、すぐには浸透しなかったようだ。貨幣経済は、国民の信頼があってこそ成り立ち、国づくりの根幹であることを歴史は示している。(小畑三秋)

 教科書変える発見

 平成11(1999)年、奈良県明日香村の飛鳥池遺跡で発掘されたのが、富本銭。国内で初めて発行された貨幣は「和同開珎(わどうかいちん)」というのが定説だったが、まさに教科書を塗り替える大発見となった。

 富本銭は直径2・4センチ、重さ4・3グラムで、現在の十円玉ほどの大きさ。表面に「富本」の文字がある。発掘では、鋳型で大量生産していたことを示す製造途中の富本銭が何十枚も出土。現在の硬貨のように市場で使う貨幣だったことが分かった。

 「飛鳥時代、当時の天武天皇が流通貨幣として発行したことを裏付ける発掘成果だった」と話すのは、調査を担当した松村恵司・現奈良文化財研究所長。「ただし、当初からお金として広く使われたかは分からない」とも指摘する。

続きを読む

このニュースの写真

  • 飛鳥時代の仮想通貨? 国内最古の「富本銭」は国づくりの根幹だった
  • 飛鳥時代の仮想通貨? 国内最古の「富本銭」は国づくりの根幹だった

関連ニュース

「産経WEST」のランキング