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【西論】岸和田出直し市長選 「政治とカネ」市民の不信根深く

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【西論】
岸和田出直し市長選 「政治とカネ」市民の不信根深く

支持者の前であいさつを終え、頭を下げ外に出る信貴芳則氏=4日夜、大阪府岸和田市 支持者の前であいさつを終え、頭を下げ外に出る信貴芳則氏=4日夜、大阪府岸和田市

 4日に投開票された大阪府岸和田市長選は、前市長の信貴(しぎ)芳則氏(56)と昨年11月の前回市長選でも立候補した元市議の西田武史氏(52)=無所属、元府議の永野耕平氏(39)=大阪維新の会公認=の三つどもえの戦いの結果、永野氏が競り勝った。平成25(2013)年の前々回市長選で信貴氏が自民党推薦を得るため現金を提供した問題に伴う出直し選挙で、「信を問う」として再出馬した信貴氏に対し、永野氏は「政治とカネ」問題を厳しく追及、「若さ」と「清新さ」が選ばれた形となった。ただ、選挙戦は全体に低調で、投票率は前回選挙(33・61%)を下回り31・43%。市民の政治不信の深刻さも浮き彫りになった。

 出直し市長選のきっかけとなった現金提供問題が発覚したのは昨年11月の前回の市長選直後。信貴氏が前々回市長選に立候補する際、「自民党の推薦を得るため」に当時支援者だった自民党岸和田支部組織部長の日田孝志氏(55)に現金計200万円を預けたとされる。信貴氏は、現金は自民党府第18選挙区支部長の神谷(かみたに)昇衆院議員(68)に渡ったと「認識している」と発言し、日田氏も「渡した」と主張。神谷氏は「そんな事実はない」と強く否定している。前々回の市長選で信貴氏は自民党の推薦を得て戦い、初当選を果たした。

 疑惑発覚当初、信貴氏の政治団体の政治資金収支報告書に記載はなく、政治資金規正法違反に当たる。3年以上たっているため時効だが、公職選挙法違反(買収)の疑いもある。

 問題発覚後、市議会が市長に当選したばかりの信貴氏に対する不信任決議案を可決する公算が大きくなると、信貴氏は「信を問いたい」として辞職、出直し市長選に立候補した。これに対し、「改革」が旗印の維新は地元選出の永野氏を擁立、「政治とカネ」を争点として、組織をあげて戦う姿勢をみせた。

 ◆「現金提供問題隠し」裏目

 出直し市長選に際しては、現金提供が、どんな意図で誰に対して行われたかを、具体的に渦中の信貴氏が明らかにしなければ、市民の判断材料にならないのは自明だ。信貴氏も辞職する際、「市民のために全てを明らかにしていく必要がある。一連の説明責任を果たす」と発言していた。

 ところが、その後、信貴氏は説明の機会を避け続けた。

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