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【西論】受信料「合憲」初判断 NHKに課された「公共性」とは

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【西論】
受信料「合憲」初判断 NHKに課された「公共性」とは

 ゴールデンタイムの時間帯、セクシーさを売りにしたグラビア女優が温泉につかりながらリポートしている。バスタオルを巻いただけの姿だ。チャンネルは、NHKだったはずなのに、いつのまに変わったのだろうか。そんな疑問を抱きながらリモコンボタンを押すと、NHKの表示が出てきた。最近、画面上でこのように民放か、NHKなのか、すぐに見分けのつかないことがよくある。

 ドラマでも、不倫や禁断の恋などをテーマに、民放の昼ドラ顔負けのベッドシーンはもはや当たり前のようになっている。ここ数年、NHKの変貌(へんぼう)ぶりに驚く。

 ◆「説明する義務」指摘

 そんな中、昨年12月、最高裁がNHKの受信料制度を「合憲」とする初判断を示した。裁判は、NHKが受信契約を拒んだ東京都内の60代男性を相手取り、受信料支払いなどを求めて提訴したもの。

 この判断そのものは、地裁、高裁でも続いていたため驚くべき内容ではなかったが、注目したいのは判決文で「(受信設備)設置者の理解を得られるように努め、契約締結されることが望ましい」と指摘したことだ。これは支払い拒否者に対して、「公共放送」としての役割を丁寧に、粘り強く、説明する義務、責任を改めてNHK側に求めた、といえる。

 放送法の制定は、GHQ占領下の昭和25(1950)年に遡(さかのぼ)る。その際、日本の放送は、受信料を財源とするNHKと、広告収入を財源とする民間放送との「二元体制」として成立した。利潤追求型の民間放送では娯楽偏重、センセーショナリズムにも陥りやすい。その点、公共放送だと報道、福祉、教育、娯楽などバランス良く放送ができるという利点がある。

 ◆娯楽性、話題性に偏重

 確かに、NHKには公共性を意識した良質な番組が多い。「バリバラ~障害者情報バラエティー~」はその一つだ。日曜日のゴールデンタイムに、これまであまり取り上げられなかった障害者の性の問題にも切り込むなど、作り手の本気度が伝わってくる。その他にも文楽や能などの古典芸能、囲碁・将棋、美術など民放にほとんどない分野にも取り組んできた。

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