産経WEST

「八丁味噌」ブランド論争…食の歴史か、国際戦略か

産経WEST 産経WEST

記事詳細

更新


「八丁味噌」ブランド論争…食の歴史か、国際戦略か

「カクキュー」ブランドを展開する「八丁味噌」社の史料館=愛知県岡崎市 「カクキュー」ブランドを展開する「八丁味噌」社の史料館=愛知県岡崎市

 愛知の代表的な豆みそ「八丁味噌(みそ)」の歴史ある生産者が、地域ブランドを国が守る枠組みから外れる異例の事態となっている。意に反する結果となった「まるや八丁味噌」(同県岡崎市八帖町)の浅井信太郎社長は「伝統とは違う製法を認めれば、本来の八丁味噌が守られなくなる」と憤る。国は国際的な名称保護を理由に挙げるが、生産者の不信は根深い。

菌の歴史

 八帖町を走る旧東海道近くの駐車場に大型バスが止まると、観光客が次々とみそ蔵へ案内された。まるやと、向かいで「カクキュー」ブランドを展開する「八丁味噌」は、名前の由来となったこの地で江戸時代からみそ造りを続けてきた。

 蔵には高さ1.8メートルの木おけが並び、古いものは約170年前から使う年代物だ。「おけや蔵に長年付いている目に見えない菌が風味に影響するんです」。まるやの浅井社長は誇らしげに語った。おけの上に円すい状に石を積み、重みで水分を均等に行き渡らせる。

製法で対立

 昨年12月、農林水産省はしょうゆを含め県内各地の醸造業者で構成する「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」の申請を登録した。実は2社が別の組合を結成し先に申請、本場の八帖町で2年以上熟成させる「二夏二冬」基準など厳格な製法を盛り込むよう求めていた。

続きを読む

このニュースの写真

  • 「八丁味噌」ブランド論争…食の歴史か、国際戦略か
  • 「八丁味噌」ブランド論争…食の歴史か、国際戦略か

「産経WEST」のランキング