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【上方再見】大坂が育てた歌舞伎 隆盛支えたのは競ってパトロンになった船場の旦那衆

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【上方再見】
大坂が育てた歌舞伎 隆盛支えたのは競ってパトロンになった船場の旦那衆

「助六由縁江戸桜 角芝居」(左から市川白猿・中村松江・松本幸四郎、天保元=1830年、春曙斎北頂=しゅんしょさいほくちょう=作、大阪くらしの今昔館蔵) 「助六由縁江戸桜 角芝居」(左から市川白猿・中村松江・松本幸四郎、天保元=1830年、春曙斎北頂=しゅんしょさいほくちょう=作、大阪くらしの今昔館蔵)

 文化を伝統芸能や芸術と捉えがちだが、文化の語源はカルチベイト(耕す、栽培する)。土地を耕し、種をまき、水・肥料をやり、雑草をとり、収穫する。また種を選び、土にまく。その繰り返し。

 人形浄瑠璃や歌舞伎、陶磁器なども「芸術」ではあるが、それだけでは文化にならない。先人から基本を学び、その芸術を何度も何度も演じ、芸術品を創り続けることが文化である。

 文化の本質は繰り返すこと、繋ぎ続けること。ただし変化がないわけではない。先人から基本、本質を学び(型を守る)、他より新たな佳(よ)きことを取り入れ(型を破る)、独自のものを生み出す(型を離れる)。文化とは、この「守(しゅ)・破(は)・離(り)」のプロセスを経て、進化させ、繰り返して次に繋いでいく。

 元禄時代に近松門左衛門と竹本義太夫が上演した曽根崎心中は、現在演じられるものとは違う。文化とは、繰り返しのなかで、よりよいものに高め、繋いでいくものである。

(池永寛明 大阪ガスエネルギー・文化研究所所長)

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