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【メガプレミアム】薩摩藩の恐るべき軍事力 「鳥羽伏見」150年…初公開の不発弾から見える幕末の緊迫

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薩摩藩の恐るべき軍事力 「鳥羽伏見」150年…初公開の不発弾から見える幕末の緊迫

展示された12ドイム臼砲の不発弾=京都市考古資料館 展示された12ドイム臼砲の不発弾=京都市考古資料館

 木村副館長は「当時あの辺りは桃の木々でうっそうとしていたはず。奉行所側からみれば、木がおい茂る中から放物線を描いた砲弾が特有の音を立てて、次々と落ちてきたような感覚ではなかっただろうか」と旧幕府軍側の驚きぶりを想像する。

練度と物量が雌雄決す

 臼砲の弾道は高い弧を描くことから命中率は比較的低いが、壁を破壊する程度ならば問題なく、要塞攻略戦で多用された。日本では江戸時代初頭の島原の乱を機に導入され、試し撃ちをした記録も残る。幕末にはオランダから12ドイム、20ドイム型が輸入され、幕府のほか有力諸藩が所持していた。

 風雲急を告げる幕末は、輸入だけに頼っていては数が足りなかった。そこで鉄の精錬所を自前で建設していた有力藩のうち、薩摩藩や佐賀藩が大砲の国産化を始めた。木村副館長は「鳥羽伏見で使われたドイム砲は、薩摩藩が製造した可能性が高い。薩摩藩の高い生産能力と大砲を正確に撃つ技術力が、新政府軍を勝利に導いた要因の一つといえる」と評価する。

 京都市考古資料館では、同市上京区の同志社大今出川キャンパス内で行われた発掘調査で、幕末期の薩摩藩邸跡から出土したイギリス製エンフィールド銃の銃弾数発も同時に展示されていた。

 「最新式の銃を試し撃ちしたか、射撃訓練をしたものだろう」と前田館長。当時、欧米ではライフル銃が出始めていたが、この銃は旧式の先込め式で、「米の南北戦争が終わり銃が余ったため、日本に売られてきたのだろう」と話す。

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