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【原発再考・大飯原発1、2号機廃炉(下)】すでに破綻しているエネルギー基本計画 新増設議論進まず、戦略なく司令塔も不在…

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【原発再考・大飯原発1、2号機廃炉(下)】
すでに破綻しているエネルギー基本計画 新増設議論進まず、戦略なく司令塔も不在…

東日本大震災後に廃炉が決まった原発 東日本大震災後に廃炉が決まった原発

宙に浮く美浜4基目建設

 「美浜の地でリプレース(建て替え)を何とかしたい」

 関西電力の岩根茂樹社長は10月の定例会見で、東日本大震災で宙に浮いたかたちとなっている美浜原発(福井県美浜町)の4基目となる新型炉の建設に改めて強い意欲を示した。

 関電は平成22年、美浜1号機を将来的に廃炉にし、敷地周辺で建て替える方針を発表。ボーリング調査を始めたが、震災の影響で中断に追い込まれた。その後の27年には、美浜1、2号機の廃炉を決めた。

 岩根社長は会見で、次回策定されるエネルギー基本計画で原発の新増設や建て替えが明記されれば、調査を再開する考えを明らかにした。ただ、原発の建設には1基あたり数千億円規模の投資が必要になる。昨年4月の電力小売り全面自由化に伴い、電源確保などにかかった費用を料金に転嫁する総括原価方式が廃止された今、投資回収は容易ではない。岩根社長は「(建て替えには)リスクとリターンを見てやっていけるという判断が必要」とし、政府にこう注文をつけた。

 「電力自由化の時代、民間事業者が(原発の寿命にあたる)40年先、60年先のマーケットを読むのは難しい。電源構成の達成に協力したい気持ちはあるが、国にはそのための手段や制度を考えていただきたい」

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